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病気と上手におつきあい お年寄りの大腸憩室 荒川外科肛門科医院院長 松田好雄 「お達者で」平成11年12月号掲載 |
| お年寄りの大腸憩室 読んで字のごとく、「大腸憩室」は大腸の内壁がところどころ袋状に外側に向かってふくらんで、小部屋ができる病気です。数はだいたい1〜10数個ぐらいですが、なかには100個以上の憩室がある人もいます。大腸憩室は、特には症状が出ないことが多く、大腸ガンの健診で注腸バリウム造影や内視鏡検査を受けた際に、たまたま憩室が見つかった、という人が大半です。 便秘、下痢、ストレスなどが原因 大腸憩室は、主に2つの要因によって起こります。1つは加齢によって大腸の壁が弱くなること、もう1つは便秘のいきみなどによって腸の内圧が高くなることです。 食事に繊維質が少なく肉食の多い欧米人の間では、昔から便秘からくる大腸憩室が多く、高齢者では約半数の人にみられるといわれています。 日本でも、近年の食生活の変化や高齢化に伴って増え、現在では70歳以上の日本人の10人に1人の割合で大腸憩室が見つかります。ただ欧米と違って、日本の大腸憩室の患者さんには、便秘よりも下痢が多いようです。 腸の内圧は、ストレスによっても高くなるため、大腸憩室と過敏性腸症候群(ストレスが原因で便秘や下痢を繰り返す心身症)との関係も注目されています。 下血や腹痛が起こることも 症状がないときは、治療も必要ありません。 腹痛、発熱、下血、下痢、腹部膨満感などの症状があるときは、憩室炎(憩室に炎症が起こる)や憩室出血(憩室の血管が傷ついて起こる)などの合併症が起こっている可能性がありますから、内科、胃腸科、肛門科などを受診してください。抗生物質などの薬をのんで安静にすれば、症状が治まります。 多量に出血したり、憩室にあながあき、そこから腸の内容物がもれ出して腹膜炎が起こったりしたら手術を要します。 お年寄りの大腸憩室は重くなりやすい 大腸の右側(盲腸のあるほう)に比べて、左側に憩室のできたほうが憩室炎や憩室穿孔などの合併症を起こしやすく、重くなりがちです。 日本人の大腸憩室は約75%が右側憩室ですが、加齢とともに左側憩室が多くなり、70歳以上になると左右半々の比率になります。ですから、70歳以上の人の大腸憩室はあなどれない病気といえるでしょう。 便秘・下痢の改善が予防のポイント 予防したり、悪化を防いだりするためには、まず便秘や下痢を治すことです。そのポイントをあげます。 【便秘の人】食物繊維の多い、海藻、キノコ、野菜、イモ類を多くとりましよう。ビタミンB1・E、パントテン酸を多く含む肉、レバー、牛乳、豆・豆製品、胚芽米、緑黄色野菜なども、便秘を改菩する効果があります。 朝食をきちんととって、朝食後にトイレに入ることを習慣にしてください。起きがけに冷たい水・牛乳・炭酸飲料を飲んでも効果があります。便意を感じたら、がまんは禁物です。 【下痢の人】消化がよく、栄養のある食事を心がけましょう、ビタミン・ミネラルは下痢を治す効果がありますから、緑黄色野菜をたっぷりとってください。繊維の固い野菜や、イモ類、皮つきの豆などは、裏ごししたり、すり下ろしたりします。肉・魚・卵・牛乳などは、加熱すれば下痢をしにくくなります。冷たすぎる食品や生の食品(生野菜や刺身など)、砂糖、脂肪などは控えましよう。ヨーグルト、梅干し、りんごは、便秘にも下痢にも効果があります。 どちらの人も水分は十分にとりましょう。 ストレス対策も大切です。睡眠を十分にとって生活リズムを整え、軽い運動や散歩などで体を動かしましょう。 松田先生のひとことアドバイス ![]() 下血で肛門科を受診する患者さんで圧倒的に多いのは、痔などの肛門疾患。次に大腸炎、大腸ガンと続き、憩室出血は約2〜3%。下血があったら早めに受診してください。 |
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saita clinic 週の半分は おなかがパンパン! しつこい便秘の解消法は? 荒川外科肛門科医院副院長 大高京子 芝パーク出版 「saita」2000年10月26日号掲載 |
| 食事の見直し&適度な運動で体の調子を整えて 腹痛や肌荒れのもとになるイヤな便秘に対抗するなら、大切なのは食事の見直し。野莱、果物類や水分をとるとよいことはよく知られていますが、もうひとつのポイントが食事の量です。便意を感じるためには、腸内にある程度の量の便がたまることが必要。ダイエットなどのために食べる量が少ないと便の量も減り、便秘を招くことになります。食事のほか、適度な運動や十分な睡眠、ストレスをためないこと、便意をがまんしないことなども大切です。 また、女性の場合は女性ホルモン等の影響で排卵日から月経前、妊娠・出産で便秘になることもあります。便秘薬を常用する人もいますが、飲みつづけると薬が効かなくなってくることも。ビフィズス菌が含まれているヨーグルトなど効き目がゆるやかなものから試してみましょう。 弛緩性便秘タイプなら… 腸の動きが弱く、便を押し出せないために便秘が起こっています。便秘に悩む人のおよそ2/3がこのタイプ。運動不足や食物繊維の不足、便意を我慢することなどが原因です。 トイレに行きたい気持ちをがまんしてはダメ。がまんを繰り返していると脳がそれに慣れてしまい、本来なら感じるはずの便意を感じることができなくなってしまいます。 運動不足は腸の働きを鈍らせます。スポーツをする時間がなければ、夜寝る前に前屈・後屈の体操を。それも無理なら、おなかの左側、おへそと腰骨の中間点をマッサージして。 起きぬけに、冷たい水や牛乳で水分補給をしましょう。空っぽの腸に入る水や牛乳は、腸を刺激して蠕動運動(腸の中身を動かす動き)を起こすのに役立ちます。 けいれん性便秘タイプなら… 主にストレスなどが原因で腸がけいれんを起こし、便秘が続いたり下痢を繰り返したりします。食後の腹痛が特徴で、硬くコロコロした便や細い便が出ます。 腸を刺激する唐辛子等の香辛料や油っこい料理、過度のアルコールなどは普段から避けましょう。食事のメニューは、なるべく消化のよいものを中心に考えます。 1日にとりたい食物繊維は20〜30g。海藻、りんごなどに含まれる水溶性のものをメインにとりましょう。ごぼうなど不溶性の繊維を含むものはやわらかく煮て食べましょう。 ストレスを感じて自律神経が緊張すると腸がけいれん性の強い収縮を起こし、下痢や便秘を招きます。自分なりの解決法を見つけ、ストレスをためこまないようにしましょう。 大高京子先生より 便秘には大腸ガンなど腸の病気のほか、婦人科系、代謝系などの怖い病気が隠れている場合も。薬や健康食品は医師と相談してから使ってください。 |
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saita clinic トイレに行ったとき 気になる痛みが…。 もしかして、痔? 荒川外科肛門科医院副院長 大高京子 芝パーク出版 「saita」2000年12月28日号掲載 |
| 排便異常や血行障害を改善して痔を予防する! 痔に悩む女性は意外に多いもの。人によって症状はさまざまですが、痔には3つの汐イプがあります。 いぼ痔(痔核)は、肛門や直腸粘膜下に血行障害が起こり、その部分がいぼ状にふくらんだもの。できる場所によって「内痔核」と「外痔核」に分けられます。切れ痔(裂肛)は、硬い便によって肛門の出口が切れてしまったもの。痔ろうは細菌感染によって肛門のまわりが化膿し、膿が出たあとに肛門の奥とつながる管が残ったものです。 痔の予防には、肛門に負担をかけないことが大切です。お尻は清潔に保ち、便秘や下痢をせず、無理にいきまないこと。腰を冷やしたり、長時間同じ姿勢を続けたりしないこと。アルコールや刺激物は控えめにすること。そして気になることがあったら、早めに医師に相談しましょう。 痔の症状とタイプ
あなたの痔主度チェック! @〜Kのうち、あてはまるものをすべてチェックしてください。その数から、あなたの「痔主度」をチェックします。
大高京子先生より 女性の患者さんも多いので気軽に相談してください。診察を怖がらなくても大丈夫です。 |